大会総括(ジョージ)
全日本Jr.ライフセービング選手権
夏休みの締め括りに下田の外浦海岸にて小学生たちの熱い戦いが行われました。
11チーム150名が参加し、バディ冒険団からは23名が出場しました。
今夏の7月末からの海練にはたくさんのバディの子達が参加し、アップのサッカー、鬼ごっこ、アルティメットで準備運動を行い、体作りの砂浜フィットネスや波乗り、ボディーサーフィンなどで体力向上を図りました。スイミングに通わず泳力を高めるために水球の選手にフットワークを教わったり、波の高い日にも休むことなく練習を継続したことで子どもたちは飛躍的な成長を遂げました。その成果は大会で発揮され、泳ぎに不安があってもゴールまで泳ぎきったり最後になっても諦めることなく頑張る姿がありました。
振り替えること10年前、3名のバディ冒険団のメンバーで出場し始めたライフセービングの大会。当時はチームが紹介される度に恥ずかしかったと話す初代メンバーも、今では専門学校や大学へと進み、今の大所帯を羨んでいました。
そんな彼らが今では朝練の手伝いに駆けつけてくれたり、大会に出場した子からは「○○は来ないの?」と先輩たちの存在を大きく感じることもありました。
今年の夏の朝練を通じ更に海が好きになったと話す子どもたちは、今大会のチーム総合2位という結果を誇りと今後への起爆剤に変え、ライフセービングを本格的にスタートをさせることでしょう。
朝練への送り迎えや練習の手伝い、大会当日の全面的なサポートをしてくれた保護者への感謝を忘れることなく今年の夏が終焉を迎えました。
朝練総括(えんどうまめ)
夏休みの最後にあった全日本ジュニア選手権大会の結果は、金メダル2つと銀メダル5つ、銅メダル3つ、そして総合成績はなんと準優勝!6年生にとってはこれが小学校時代の集大成となる最後の大会となった。最後のボードリレーは理想的なレース展開で勝ってくれて、とてもうれしかった。今回悔しい思いをした人の分までがんばってくれたかのように締めくくってくれて、誇らしかった。
そもそもバディはライフセービングクラブではなく、ライフセービングは体力づくりと位置づけてきた。昨年の夏に沖縄でサバニと出会って、もっと海でダイナミックに遊びたいと夢が膨み、それを実現するにはもっと鍛えなければ、ということではじめたのが今年の朝錬だった。
それでも大会1週間前には、このままでいいのか、勝てないかもしれない、勝てなかったら、試合での活躍を楽しみにしている親御さんに申し訳ない、もっと勝つための練習をした方がよかったんじゃないかと心が揺らぎ、悩んだこともあった。
アメリカのスポーツ教育プログラムでは、子どもを指導するコーチはコーチ自身の価値観として「楽しむ」「上達(体力や技術能力の発達を援助する)」「勝つ」の優先順位を明確にする必要があると言われている。僕の場合は、迷わず「楽しむ」、「上達」、「勝つ」の順だが、最近、高学年は「上達」に少しずつウェイトを置きはじめている。
それでも準優勝できたのは、たまたま6年生にメンバーが集中しただけのことで、一喜一憂するほどのことではないと思っている。僕が本当に朝錬の成果を評価したいのは、朝錬に参加した子ども達が、どれだけ海が好きになってくれたかの方がよほど重要だ。
最後の練習で「海が好きになった人?」と聞いたら、全員が手を上げた。夏休みが終わった今でも、夕方になるとバディのメンバー達が集まって波乗りをしている。こういう光景は去年まで見られなかった。今年の夏は相当波に揉まれたし、毎日サボらず泳いだからちょっとやそっとのことじゃへこたれない気持ちが強くなったのだと思う。これこそが、朝錬の成果といいたい。
この先ずっと海を好きでいられたらどんなに幸せだろうか、と思う。ロブ・マチャドがあるコラムで、死ぬまでサーフィンを続けることが僕の夢で、サーフィンへの情熱を持って最後までサーファーでいられたら、それこそ最高の人生だと語っていた。
「好き」を続けていればそれは情熱になって情熱は生のエネルギー源になりうるからこそ、「好き」を大切にしてほしいと思う。
1人でもたくさんの子ども達に海を好きになってもらいたい、それがバディの使命でいい。
小6のメンバーは来年中学生になるが、彼らがこのまま続けるかどうかは彼ら次第。もしも続けるのなら、今度は24時間アスリートでいる自覚と文武両道を目指す覚悟が必要だ。その覚悟ができたら、いつでもおいで。今度は優先順位を「勝つ」において、本気でやろうぜ!(by endoumaem)